好決算だから株価が上がるとは限らない、その理由は?(Cisco/AMAT/SMCI)【米国株 #187】
好決算なら株価が上がり、悪い決算なら株価が下がる。今のAIファクトリーを巡る市場は、そんな単純な相場ではありません。強い受注と素晴らしい業績を示しながらも株価が下落した企業がある一方、長く疑われてきた企業が急騰する場面もありました。市場の関心はすでにAI需要があるかどうかではなくなっています。ポイントは誰がその需要を売上・利益・キャッシュフローへ変えられるのか、そして現在の株価はどこまで未来を先取りしているのかです。今回は決算の数字と株価反応を重ねながら、強い実需の裏側にある歪んだ値札を読み解きます。そしてその需要を上流へ辿った先になぜNVIDIAが見えてくるのかも考えます。
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✦ 主なトピック ✦
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✦ 好決算なのに株価が真逆に動いた3社──Cisco・Applied Materials・SMCI
✦ 決算前についていた値札(PER)を重ねると見えてくるもの
✦ Cisco──AIファクトリーのネットワークを支える3つの階層
✦ Applied Materials──テクノロジー競争とキャパシティ競争を横断する強さ
✦ SMCI──需要は本物、しかし投資は別問題
✦ 3社の需要を上流へ辿るとNVIDIAが見えてくる理由
✦ 8月26日のNVIDIA決算が最大の焦点である理由
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🔑 重要ポイント
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✅ SMCIは決算発表後に19.02%上昇した一方、Ciscoは8.40%下落、Applied Materialsも5%程度下落した。決算前の値札を重ねると理由が見えてくる。Ciscoも Applied Materialsも決算前の予想PERはすでに過去の平均を大きく上回る水準まで買われており、強い成長期待が先に織り込まれていた一方、SMCIには利益率・運転資金・顧客集中・輸出管理・経営の信頼性といった懸念から大きな割引がついていた
✅ Ciscoの第4四半期売上高は173億ドルで前年同期比18%増、ネットワーキング受注は40%増加。ハイパースケーラー向けAIインフラ受注は第4四半期だけで40億ドル、2026年度累計では93億ドルに達し前年度の約4.5倍。AIファクトリーのネットワークはGPU同士を結ぶ「スケールアップ」(NVIDIAが中心)、ラックやサーバーを結ぶ「スケールアウト」(Ciscoのシリコン1とNVIDIAのSpectrum-Xが競合)、複数拠点を結ぶ「スケールアクロス」の3層で理解でき、Ciscoは後者2層で存在感を強めている
✅ Applied Materialsは「テクノロジー競争」(処理能力を高めつつ消費電力を抑える技術)と「キャパシティ競争」(先端半導体の生産能力そのものを増やす)という2つの競争を横断的に手がける会社。第3四半期売上高は91.15億ドルで前年同期比25%増、ノンGAAPベースEPSは3.50ドルで41%増加。約50億ドルを投じる共同研究開発施設「EPICセンター」にはTSMC・Micron・SKハイニックスなどが参加し、顧客が次世代半導体の構造を決める早い段階から工程を共同最適化する仕組みを構築している
✅ SMCIの第4四半期売上高は111.2億ドルで前年同期比93%増、新規受注は600億ドルを突破。NVIDIAのMGX共通設計を採用し、トレイ・ラックの量産から液冷設備・電源・ネットワーク・据付けまでを組み合わせてAIファクトリーとして稼働できる状態に仕上げる役割を担う。ただし粗利率は17.6%まで低下傾向にあり、営業キャッシュフローは68.1億ドルの赤字、在庫・売掛金も急増しており、事業機会の大きさと株式としての質は分けて考える必要がある
✅ Cisco・Applied Materials・SMCIが提供する製品やサービスは異なるが、その需要を上流へ辿っていくと中心にはAIの計算能力を増やしたいという顧客の強いニーズがあり、そこにはNVIDIAがある。NVIDIAはGPU・CPU・ネットワーク・システム・ソフトウェアを提供するだけでなく、AIファクトリーの建設資金が流れやすくなるよう金融機関や機関投資家、データセンター事業者などを結ぶ役割も広げようとしている
✅ NVIDIAの予想PERは、高い増益率を織り込みながらも過去5年平均を大きく下回る水準にとどまっている。Ciscoの予想PERとの差はわずかである一方、織り込まれている増益率には大きな差がある。市場はAI需要の本丸であるNVIDIAを放置したまま周辺銘柄を買い上げてきており、その値札にはかなりの歪みがある。焦点は現地8月26日に発表されるNVIDIAの決算で、AI需要が存在するかどうかではなく、その需要をどこまで売上・利益・キャッシュフローへ変え、市場が本丸につけた低い値札を修正するのかにある
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📖 用語解説
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スケールアップ/スケールアウト/スケールアクロス – AIファクトリーのネットワークを理解する3つの階層。スケールアップはGPU同士を高速に結ぶ領域、スケールアウトは1つのAIファクトリー内でラックやサーバーを結ぶ領域、スケールアクロスは複数のAIファクトリーやデータセンターを距離を超えて結ぶ領域。
EPICセンター – Applied Materialsが約50億ドルを投じる共同研究開発施設。TSMC・Micron・SKハイニックスなどがファウンディングパートナーとして参加し、次世代半導体の作り方そのものを顧客と共同で設計する。
MGX – NVIDIAが提唱する、CPU・GPU・メモリーなどを載せるトレイをレゴブロックのように組み上げられるようにした共通設計。SMCIはこの設計を採用し製品化している。
ノンGAAPベースの予想PER – 特別項目等を除いた利益ベースで計算した株価収益率。成長期待がどれだけ株価に織り込まれているかの目安として使われる。
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⏱ タイムスタンプ
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0:00 オープニング(単純な相場ではない、上流を辿るとNVIDIAが見えてくる)
0:45 本編開始──Cisco・Applied Materials・SMCIの3社を取り上げる理由
1:33 決算後の株価反応はバラバラだった
2:02 決算前の値札(PER)を重ねると見えてくるもの
3:21 Cisco──第4四半期決算とAIインフラ受注93億ドル
4:15 AIファクトリーのネットワークを3層で理解する
8:07 Applied Materials──テクノロジー競争とキャパシティ競争
9:51 Applied Materialsの決算数字
10:45 EPICセンターと300mmウェハ移行の経験
13:10 SMCI──決算数字と新規受注600億ドル超
14:28 SMCIの利益率と財務の課題
16:06 3者の結論──需要は本物、投資は別問題
16:31 需要を上流へ辿るとNVIDIAが見えてくる
18:07 NVIDIAの予想PERに残る歪んだ値札
19:04 まとめ──8月26日のNVIDIA決算が最大の焦点
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当動画は2026年8月18日に公開しています。
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4件のコメント
本尊期待しとるでー
大島さん
こんばんは
今日、ラジオ日経出演ではなかったですね
第一と第三だと思っていました
来週、ご出演ですか?
大島さんの日は欠かさず聴きたいので
どうぞお願いいたします🤲
資金支援をFINANCIAL PLATFORMに任せた分、自社株買いをしてくれるのではないかと期待しています。
いつも素晴らしい解説ありがとうございます。毎回勉強になります。
来週のエヌビディアの決算発表楽しみに待ちます。エヌビディア株を6年4か月保有中です。
一体いつになったら、エヌビディアにバブルが来るのでしょうか?去年からずっと過小評価されてます。。。辛抱強く待ちます。