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    【車線変更 VS 変更なし】渋滞で車線変更を繰り返すと、本当に早い?【渋滞シミュレーション Vol.4】

    車線変更 VS 変更なし。同じ渋滞に、同じ時刻、同じ車線から入る2台を比べます。
    上は空いた方へ車線を変え、下は同じ車線を走り続けます。
    ほかの車の動きは上下で同じです。
    上は一度20m近く引き離されたあと、2回車線を変えたところで、下とまったく同じ位置に戻りました。3回目の車線変更で前に出て、その後は約10mの差のままゴールへ。
    上は約5分の道のりで、1.5秒早く着きました。
    200通りの混み方で試すと、上が早いのは半分弱。4回に1回は逆に遅く、その他はほぼ同時でした。
    平均すると得は約1秒。渋滞では、どの車線もほぼ同じ速さで流れています。
    次回「合流は手前?先端?」

    ■ この動画のシミュレーション[計算結果]
    ・道路: 片側2車線・2kmの直線道路。先の工事区間(時速40km)が渋滞の先頭になり、列が入口近くまで伸びた渋滞
    ・2台は同じ時刻に、同じ車線(左)から入る。ほかの車の到着と走り方は上下で全く同じ
    ・上: 前方約60mの両車線の流れを見て、空いた方へ車線を変える。一度移ったら最低30秒はその車線にいる(この回は3回)
    ・下: 車線を一度も変えない
    ・この回: 上は4分50秒、下は4分52秒で2km(平均時速約25km)。上が1.5秒早く到着
    ・200通りの混み方(到着する車の並び)で試した結果: 上が早い90回(45%)、遅い50回(25%)、同時60回(30%)。得は平均1.1秒(多くて18秒、逆に9秒遅れた回も)
    ・計算の刻みは0.05秒。0.1秒では割合が変わったため、細かい方で計算しています。さらに半分(0.025秒)にしても同じ傾向でした(40通りで確認)

    ■ 見方
    ・車の動きは「IDM」(前の車との距離と速度差でアクセル・ブレーキを決める)、車線変更は「MOBIL」(変えると得か、後ろの車に急ブレーキをさせないか)というモデルで計算しています。車の位置を手で描いてはいません。
    ・左右の車線は同じ条件にしています(トラックはどちらの車線にも入り、合流・出口はなし)。そのため、この動画は「左と右のどちらが速いか」には答えていません。実際の道路では、合流や出口、トラックの多さで左右の流れは違います。
    ・「渋滞では、どの車線もほぼ同じ速さ」は分かりやすくした言い方です。一瞬一瞬では隣の車線が速いこともありますが、すぐ入れ替わり、長い距離では差がほとんど残りません。
    ・道路の長さ・交通量・運転のしかたは説明用の設定で、特定の道路の予測ではありません。

    ■ 参考文献
    ・なぜ隣の車線は速く見えるのか(追い越される時間の方が長く感じる)
     Redelmeier & Tibshirani (1999) Nature 401, 35
     https://www.nature.com/articles/43664
    ・追従モデル(IDM)
     Treiber, Hennecke, Helbing (2000)
     https://arxiv.org/abs/cond-mat/0002177
    ・車線変更モデル(MOBIL)
     Kesting, Treiber, Helbing (2007) Transportation Research Record 1999, 86–94
     https://arxiv.org/abs/physics/0701082

    ■ シリーズ「渋滞シミュレーション」
    Vol.1 事故も信号もないのに、なぜ止まる?
    Vol.2 24台 VS 20台
    Vol.3 制御1台 VS 制御なし
    Vol.4 車線変更 VS 変更なし(この動画)
    #渋滞 #渋滞シミュレーション #車線変更 #交通 #シミュレーション #物理 #理系 #高速道路

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